まつお君も誕生日を迎え12歳になりました。
3歳から続く私なりの英才教育、山歩きも(山へ行く為の口実と親子で長く歩くための洗脳ともいう...)9年になりそろそろまつお君なりに登りたい山が出てきたようで...というか実はのりで甲斐駒に登りたいと言った事がわかり...がっかり^^;

でも、小6の男の子が甲斐駒ケ岳知ってるってのも余りないと思うけれどね。

よしとしておくか...。

それで、私的には北アルプスの入門コースに行くか、飯豊に行きたかったのですがまつお君の一言で甲斐駒へ行く事に決定。初めての山なので当初は北沢峠からの道しか知らなかったのですが...去年の会津駒ヶ岳で出会った矢車草さんが...

甲斐駒いいよ~、しぶいよ~、黒戸尾根がお勧めだよ~とプッシュしてくる。でっ、黒戸尾根について調べてみたら...結構なロングコースで...鎖、梯子も沢山ある。

あらら^^;私達には無理!!って思っていたけれど...その後何回かお勧めされ...矢車草さん達の最近の早川尾根のレポにも感動して行く事を決断!!

ダメだったら時間を決めて降りて来ようと決め、もしかしたら黒戸尾根を行くかもとその日の為に梯子と鎖の練習、なるべく重い物を持って山歩きをさせるようにして、尾瀬のテント泊も...本当は会駒のキリンテ行きもそのためにやってみたかったのだけれど...とにかく少しずつ準備をしていたのだ('▽'*)ニパッ♪

やってみないとわからないしね!!

とは言え、遠征するにもお金がかかるわけで...高速料金の高い事!!

でも幸いなことに今年は1日だけ間に仕事が入るけれど、ほぼ2週間続けての休みがあったので、若いころを思い出しつつ高速を使わないで景色を眺めながらゆっくり山梨へ向う事になりました...いつも全く高速使わないから怖いのもある...。

栃木、埼玉、群馬、長野、山梨...雨の影響で遠回りしたのでなんと半日かけての移動^^;

今回の旅で一番疲れたのは運転でした。゜゜(´□`。)°゜。

前日の夜は登山口にある白州観光尾白キャンプ場でテントを張り次の朝3時半に起きてやり残していたパッキングや朝食等をとっていたらあっという間に時間が過ぎ、5時には登り始めるはずが...大幅に遅れて5:55出発になってしまいました('A`|||)
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前を歩くおじ様は後程小屋でもご一緒するのですが去年定年を迎えたという事で...結構なお年な訳ですが...すごいな!!私、同じ年になった時黒戸尾根登れるだろうか!?年季の入ったザックを背負って歩く山の大先輩なのであります^^凄すぎる...。

スタート時点でかなりの日射し...
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暑くなりそうだなぁ...歩きとおせるだろうか...。
前日イマイチ登山道がはっきりせずに不安だったのですが、神社へご挨拶しに行くと左奥の方にネットでチェックした画像で見た吊り橋が見えました。
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旅の安全を祈願しいよいよスタートです。
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定員5名のつり橋を渡ります。

下を覗き込むとキレイな沢の流れ...時間があれば渓谷も歩いてみたかったな...。
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こちらにも後ほど小屋でご一緒する栃木からいらっしゃった御夫婦の姿が...偶然映っていた!!

初めのうちは渓谷と同じ方面へと進みます。
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後ろから軽装の若者たちがぐんぐん追い抜いて行きました。

日帰り何でしょうね?!凄いな!!私には日帰りなんてムリ、ムリ...^^;

森の中は既に蒸してきていてすぐに汗がどっと流れ落ちて行きます。
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こまめに水分を摂らないとあっという間に子どもは熱中症にかかってしまいます。喉が渇く前に少しずつ少しずつ水分補給...先は長いのだ。

20分程歩き6:24渓谷と甲斐駒の分岐に着きました。
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横には七丈小屋のインフォメーション...
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私達は各自シュラフとマットを背負って登り自炊するので、素泊まりの3500円...しか~し子連れに朗報!!なんと小学生は2000円らしい!!1500円浮いたので何だか得した気分になってしまった( ̄ー ̄)ニヤリッ

ここから長い間樹林帯の中をひたすら歩きます...
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緑が眩しい!!
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初めのうちは緩やかに登って行きます。
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時々道も平になったりして...
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楽勝!!なんて思ってしまうのも束の間...
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こちらの祠を過ぎたあたりから徐々にきつくなってきます。

あ~長~い...いつになったら景色が変わるんだい?
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お花ちゃんも登山道には殆ど見当たらないので、何度も心が折れそうになります...。

ところが!!なんと今回はまつお君のやる気が半端なく...絶対登ってやるのだと全く弱音を吐きません!!
どちらかと言うと私の方が...。
そこまでやる気を見せてもらっちゃぁ母としても頑張らないわけにはいきません!!
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8:18ようやく笹の平分岐付近までやってきました。
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素晴らしい青空!!

そして笹の平分岐。
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ん!?げっ!!山頂まで7時間...まあ、1日目は小屋までなので2時間減るけれどそれにしても5時間...。

まあ、ここまで来てしまったら頑張るしかないでしょう~。

こちらを過ぎたあたりから少しずつお花ちゃんのご登場^^
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タマガワホトトギスちゃん
黄色のホトトギス、初めて見ました(*^^*)感激です。

大きな森の中に小さな森があちらこちらで見る事が出来ます。
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お天気のおかげでこんなグラデーションを見る事も出来ました。
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そうそう、どの場所か記憶が定かではないのですが、長い長い八丁登りの辺りで上から降りてくる小屋番さんとすれ違いました...出会うとかじゃないんです...だって、背中に発泡スチロール3箱位背負って物凄いスピードで降りてくるのですから!!あっという間に見えなくなりました...こちらの小屋番さんお一人で小屋番されているようで、週に1、2度下まで降りて野菜や果物を調達して夕方までに小屋まで戻ってくるそうです...スーパーマン、と言うか仙人?だね...こりゃ!!

まつお君そんな小屋番さんを見て、すっげ~!!すっげ~って感動しどおしでした^^

大人だってあれを見たら感動...と言うかかなり驚かされますけどね...。

10:15歩き始めてなんと4時間以上が経過...でもまだまだ大丈夫!!
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この辺りでボチボチ景色がよくなってきます。富士山がかすかに見えたり...
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鳳凰三山、地蔵ヶ岳のオベリスクも見えて来たら...
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来たよ、第一の難関刃渡り...10:34

行く前に呼吸を整えて...高いの苦手なんだよ...私がね...。

意外とまつお君は大丈夫な様子。
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そうだね鎖もしっかりしているし落ち着いて登れば問題なし!!
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刃渡りへ上がると景色も更に素晴らしくなってきます。
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少し霞がかかっているもののあっちを向いてもこっちを向いても素晴らしい景色が広がっていきます。
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でも、時々興味本位で怖いくせに下なんか覗いちゃダメダメ!!
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と言いつつ好奇心は止められず...。

まつお君の事もしっかりと見守りつつ進みます。
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最後鎖が無いなんて聞いてないよ~!!

刃渡りが終了してホットするのも束の間...
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樹林帯を少し歩くと梯子がスタートします11:00

こちらも梯子の練習はしてきたので落ち着いて行けば大丈夫^^
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むしろ男の子って言うのはこういうアトラクションがたまらないらしくウッキウキ!!

またもや好奇心で下を覗いてしまう愚か者な私...
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しかしこんなに高い所が苦手な私ですら何度も梯子や鎖を経験しているうちに思っていたより怖くなくなってくるもので...やはり経験や練習は必要ですね...特に私のような人!!

ま~だまだつづく~よどこまでも~と歌いながら一歩ずつ前へ進みます。
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どこまで続くのかしらね...
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鎖もボチボチ出始めたら...
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おやっ!?こちらは?
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鎖の途中で刀利天狗へ着いた事に気づきます11:17

5合目小屋跡でご飯にする予定だったけれどお腹もすいてしまったし、まだ先のようなのでこちらで簡単にランチタ~イム!!
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普段山へは持っていかないお手軽マジックパスタ...お手軽に作れるけれど値段は余りお手軽価格ではない...。

まつお君のご希望だったので採用したのですが食べながらその事を話したら...

えっ?そんな事言ったっけ?

だってさ!!何だと~!!こんなことなら菓子パンでも持ってくればよかったよ...。


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こちらの花何て言う名前なのか全く見つかりませんでした^^;
あちらこちらに咲いていました。

ささっとご飯を食べたら出発!!次は五合目小屋跡迄ぐんぐん高度を下げて行きます。
せっかく登ったのに下るなんて...
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五合目小屋跡から右奥の方にようやく甲斐駒ケ岳の一部が見えてきました。

とっ遠い...(゚Д゚≡゚д゚)エッ!?

でもここまで来たら行くしかないでしょう...後戻りはしない事にこの時点で決定です。

五合目小屋跡を少し下ると...
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次の梯子が見えてきます。

梯子の前に安全祈願...
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修験行者の道らしくなってきましたね...
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では、行きます!!
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長い梯子の途中に可愛らしい
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クルマユリちゃん

拳よりも小さい可愛らしいお花ちゃん^^

ぐんぐん登って下を見ると...
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結構上がってきたのだなと言う事がわかります。

一通り登ったらまた歩き...
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途中ちょっと不気味な物体に出会い...
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苔の一種かしら?

ハートの軍団にも出会い...
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時々いい眺め~!!
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甲斐駒ケ岳をアップにすると左側に剣のある岩が見えて来ました。

明日はあそこへもいっちゃうよ~!!

そして、見ているこちらが冷や冷やな橋まで来て...
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タイミングを合わせてパチリ!!

こら!!

とっとと渡っちまいな~!!
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1歳の頃食卓のテーブルからダイブした方なので未だに心配な私...あれから11年も経って物凄く成長してるって感じているのに...親っていうのはいくつになっても心配してしまうのだろうな...。

まつお君を心配するくせに好奇心でまたもや下を覗き込む...
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おい、おい、本当は覗きこむの好きなんじゃないかい?

お~怖!!ヒャッホ~イ!!

...ナンテネ...^^;


そして小屋へ行くまでに一番心配だったこちらの梯子と最後の鎖...
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意外と大丈夫で...
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まつお君が登るのを見るのは人一倍ドキドキの私...もっと信用してあげなくては(*'-'*)

七丈小屋到着!!14:30
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小屋の前では美味しい水が待っていました。

何時ころだったでしょうか、小屋番さんが戻ってきたので受け付けをしてちょっと早めの夕飯の準備です。

ディナータイム、4時ちょっとすぎに作り始めました!!
疲れきって食欲無くなると次の日の歩きにも出てしまうけれど余り手の込んだものは作りたくないので夕飯は...
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まず乾燥野菜を戻して...
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ポテト入りのコンビーフを加えて...
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こちらを使いました。

カレー粉を加えて...
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行動食か、パンに挟んで食べる予定だったチーズを傷む前に加えてしまい...

野菜たっぷりチーズカレーの出来上がり!!
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先にお湯を入れておいたアルファ米も出来上がったので一緒にいただきます!!
余り美味しくないアルファ米もカレーと一緒なら美味しく食べられます。

夕飯を食べ終わった頃に自炊ではない人達の夕食が始まりました。
山小屋のご飯なのにフルーツまでついていたそうで...野菜も新鮮...これは小屋番さんの努力あってこそのお食事ですね~!!お味もいいそうですよ^^

お食事風景を見学しながら皆さんの小屋番さんへの質問が飛び交います。
それに対して、登山道にお花が余り見当たらないのは修験道者の道なので、道を切り開いて行く際や修行の為に登るとき、食べ物や薬を調達するために道から近い所の薬草や食べられる物は採り尽くされてしまった事、なので登山道には食べられる植物は無くなってしまったが皆さんが行けない山奥へ行くといろんな花がある事...それでもやはり鹿の食害がかなり深刻な事、シカはシカでも牛の仲間のカモシカ君と鹿との違い...カモシカは牛の仲間なのでやはりお味が良いらしく、そしてのんびり屋さんの性質が弱点となり狩猟の対象になる事が多かったそうで...現在は狩猟は禁止されているようです...そして出産も毎年行うわけではないのでそんなに増えもしないが減りもせず...カモシカの顔って不思議な顔しているよな...と思っていてけれど、アップにしてよく見ると...なるほど、牛の顔しているわ!!

熊はどの位まで上がって来るのか、次の日暗いうちに歩き始める私はかなり気になっていたので聞いてみたところ、なんと稜線迄上がってくるそうでΣ(゚д゚;)特に繁殖期を迎えると山梨から長野の方までお出かけするそうで...小屋番さんも何度も出会っているようで、一度小屋の後ろで5メートル位の距離で遭遇したそうです。

げっ!!熊さんてタフなのだね...。

もうひとつイメージが違って見えてしまうのですが足の裏がものすごく柔らかいので歩く時は殆ど足音が聞こえないそうで...だから人間も気づかずにいきなり出くわしてしまう事故が起きるのですね...熊鈴ちゃんとつけなくっちゃね!!

まっ、殆ど悪さをする事は無く人間も30人いたらどうしようもないのが1人はいるように熊も同じで殆どの熊は賢く、時々悪さをするのがいるけれど...と小屋番さんが仰っていました。

そんな暴れん坊な熊さんに出会いません様に...。

寝る迄に少しだけ外に出て今日無事にこちらへ到着出来た事を感謝しつつ束の間の静かなひと時を過ごします。
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七丈第二小屋のベランダからのいい眺め...
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毎回の事ながら思う事...あちらの山々へも行ってみたい...行きたい山が多すぎます...。
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次の日の天気はどうだろう?
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そんな事を思いながら小屋へ戻ると7時前だというのにみなさん既に寝る準備が整っているのでありました!!
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流石だね!!黒戸尾根!!

次の日へと続きます^^